Zoom

Zoomについての説明です。 カバー画像 https://unsplash.com/photos/black-and-white-pug-and-brown-and-white-long-coated-small-dog-sW_BS0OVgv0

Zoomの概要

はじめに

■Zoomとは

ビデオミーティング/ウェビナーで使用するアプリです。
チャットやリアクションといった機能もあり、テキストチャットもできます。

ビジネスミーティングだけではなく、ブレイクアウトルームという部屋分け機能やクイズといった機能もあります。


■スピーカービューとギャラリービュー

スピーカービューとギャラリービューは、ビデオチャット中の参加者の表示モードです。

  1. スピーカービュー:

    • スピーカービューでは、発話している参加者の映像だけが表示される。
    • 新しく発話する人がいると、表示される人が切り替わります。
    • 利点
      • 話者が大きく表示される
    •  欠点
      • 音声優位です。(発話しない)手話話者などは表示されない
      • 全員ミュートの場合、ずっとホストが映っているといった状態になる
  2. ギャラリービュー:

    • ギャラリービューでは、通話に参加している参加者が全員分表示されます。
      • 画面をONにしていない参加者の表示をOFFにすることはできます
    • 利点
      • 話者もわかりやすい。また、全体も見渡せて流れがわかりやすい
      • 9人程度であれば、手話や字幕さん(字幕表示)も見やすい。
    •  欠点
      • 人が多くなると、手話や字幕さん(字幕表示)も見づらい


■設定の方法

アプリでの設定と、ウェブアプリ(Zoomにサインインする)の2パターンの設定項目があります。

アプリでの設定は、参加者として参加する場合の設定。ウェブから設定した場合は、ホストになる場合の設定項目です。


■使用目的に合わせた設定(ホスト向け)

◎ミーティング、イベント共通

チャットの自動保存設定

https://zoom.us/profile/setting
ミーティング内(ベーシック ) > チャット自動保存 > ON

オンにしておくと楽な気がします。

チャット自動保存 ミーティング中のチャットをすべて自動的に保存するため、ホストはミーティング開始後にチャットのテキストを手動で保存する必要がありません。チェック済み

手動字幕、自動字幕の設定

https://zoom.us/profile/setting
ミーティング内(詳細 ) > 手動字幕 > ON
ミーティング内(詳細 ) > 自動字幕 > ON

ONになっていることを確認する。手動字幕はUDトークなどの字幕を表示させることができます。ただし修正結果をライブでは表示できなかったように思うので、実際に使うことはあまりないかもです(Zoomの仕様です)。

また、『字幕を特定のユーザーにのみ許可をする」にチェックが入っていないことを確認する。

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「完全な文字起こし、字幕の保存」可否設定

https://zoom.us/profile/setting

これは、デフォルトでオフになっていると思います。オンにしましょう!
文字起こしがリアルタイムだけではなく、遡ってみれるようになります。

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待機室の設定

https://zoom.us/profile/setting

セキュリティ > 待機室 > ONまたはOFF(利用目的に合わせて、設定する)

デフォルトの設定です。イベントで、事前にスタッフ間で確認する時間を持ちたい場合は待機室があると便利です。
ミーティングなど、参加者が全員知りないなどの場合は、待機室をオフにしておくと良いでしょう。参加を承認する手間が減るので。

セキュリティ すべてのミーティングを 1 つのセキュリティ オプションで保護することを必須にする すべてのミーティングをパスコード、待機室、または [認証済みユーザーにのみミーティングへの参加を許可する] のいずれかのセキュリティ オプションで保護することを必須にします。いずれのセキュリティ オプションも有効にしない場合、Zoom は待機室を使用してすべてのミーティングを保護します。詳細情報  新しいセキュリティガイドラインにより、この設定は変更できなくなりました。詳細については、アカウント管理者にお問い合わせください。 待機室 参加者がミーティングに参加する際、参加者を待機室に配置し、ホストが参加者の入室を個別に許可することを必須にします。待機室を有効にすると、参加者がホストより先に参加することを許可する設定が自動的に無効になります。チェックオフ

この待機室の設定はミーティングでスケジュールを設定するとき、上書きできます。

Zoomアプリ > スケジュール

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グループ HD ビデオ

https://support.zoom.com/hc/ja/article?id=zm_kb&sysparm_article=KB0066171

標準画質(360p)ですが、有料プランであれば標準 HD(720p)など高画質で録画できます。

 

話者やギャラリービュー、共有画面などを別々にレコーディング

クラウドレコーディングの機能です。デフォルトでは、オフになっています。
録画の失敗を少なくすることができます。パソコンへのローカル録画もしておくと、より安心だと思います。

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オーディオや、手話通訳単体を個別にレコーディングすることもできます。
後から手話通訳などが見やすいように編集できるという利点があります。

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◎イベント

動画の自動録画設定

Zoomアプリ > スケジュール > 詳細オプション > ミーティングをローカルコンピュータに自動的にレコーディング

イベントなどでは、録画することが多いと思います。録画を忘れてしまわないためには、自動録画の設定にする方法があります。

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フォーカスモード

ミーティング内(詳細) > フォーカスモード > ON

ホスト、共有ホストのみを表示させるモードです。デフォルトはOFFになっているので、ONにしましょう。

フォーカスモード(変更済み)。 ミーティング中にホストと共同ホストのビデオとプロフィール写真のみを表示するモード。フォーカス モードは、ミーティング中のツールバーの [詳細] メニューに表示されます。  スケジュールするときにフォーカス モードを有効にすることをホストに許可します。チェック済み。

■Zoomの注意点




Zoomの情報保障

01. Zoomホスト、参加者共通の事項


■照度の調整

手話話者(手話通訳者含む)で、推奨の設定です。アプリから設定します。
部屋が暗い場合、自動で明るく調整してくれるため、手話が見やすくなります。

設定(⚙) > ビデオ > 「低照度に対して調整」にチェック > 自動または手動で調整する

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■背景とエフェクト(バーチャル背景「ぼかし」)

照度の調整と同様に、アプリの歯車アイコンから設定できます。背景をぼかすことができます。
在宅勤務などの場合、散らかった部屋が写らず便利ですが、手話通訳者や、字幕さん(UDトークやcaptiOnlien、YYProbeなどWebで表示画面をOBSの仮想カメラ機能で表示させる)では、「ぼかし」はオフにしましょう。

手話がぼやけて読みづらくなる。また字幕は、ぼかしをかけたようになり、読めなくなります。

(設定方法1 いつでもできる方法)

(設定方法2 ミーティング中)

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■固まったときの対処

情報保障ではないですが、通訳者や字幕が止まってしまうこともあるため、掲載しています。
イベントなどでは、固まっていないPCを使用しているスタッフがチャットなどを用いて、危機トラブルのため止まるということを伝えると良いでしょう。

また、Zoomが固まった当事者の場合の対応について。ネット環境(Wi-Fi)によることが多いです。数字が小さい順に試してみましょう。

  1. 3分ほど待つ:

    • 一時的なネットワークの問題なことが多いです。Zoomが落ちない限りは、3分ほど待ってみましょう。
  2. Zoomの再起動:

    • Zoomアプリケーションを閉じ、再度起動する。
  3. ネットワーク接続を確認する:

    • Windowsの場合は、右下にある地球義のようなアイコンです。Macの場合は右上にあるWi-Fiのマークです。
  4. デバイスを再起動する:

    • コンピューター(タブレット、またはスマートフォン)を再起動する。


02. Zoomホスト側の設定

https://dhir.jp/kb/books/zoom/page/zoom
と重複しますが、こちらでは理由などについて書いていきます。

■チャットの制限

チャットは、

といった設定ができます。手話で話せる環境にない場合もあるため、チャットはホストにできるようにするか、GoogleフォームやLiveQなどを併用することもできます。

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■文字起し機能

Zoomは公式で文字起こし機能が付いています。単語登録や文字修正はできませんが、機能はONにしておき、UDトークやYYProbeなど他のサービスと併用すると良いでしょう。

この文字起こし機能は利用者がON/OFFを変えられること。また他の文字起こしサービスと異なり、(標準機能なので)Zoomのアイコンで話者が誰か表示されるところが利点です。

アイコンが設定されていない場合、表示名のイニシャルが表示されます。プロフィール写真を事前に設定するか、先頭の文字は識別しやすいものに変えると良いと思います。

執筆時点では「完全な文字起こし」は、デフォルトでONにはなっていません。Zoomの作成者でないと設定できないものになるので各自(アカウントがある場合、アカウント全て)で設定をONにしましょう。

設定する理由は、Zoomの文字起こしですと、表示領域が狭いです。そのため、文字起こし結果がすぐ消えてしまいます。資料なども、落ち落ち見れませんし、集中し続けるのも疲れてしまいます。完全な文字起こしでは、UDトークやYYProbeをアプリまたはウェブで見ているのと同様、過去のものを遡ってみることができます。

一点補足しますと、「文字起こし」などの設定は、ミーティングが開始中に機能をオンにしても効果がありません。変更してからズームのミーティング予約などを作りましょう。


■UDトークやYYProbe、captiOnlineとの併用

OBSという配信用の無料アプリがあります。「仮想カメラ」という機能を使うと、UDトーク、captiOnline、YYProbeなどWebで公開されたページをZoomの画面として公開できます。

OBSの画面
右下の「仮想カメラを開始」ボタンを押し、Zoom側では「OBS Virtual Camera」を選びます。

参考画像ではできていないですが、字幕と被らないように。字幕用のPCの表示名は「_」にすると良いです。

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■手動字幕の設定

手動字幕の設定ができます。UDトークにはAPI機能があり、Zoomの標準字幕機能が出る前は、使われることもありました。
Webで公開機能や、字幕さんをつくることが多く、最近はあまり使われていないと思いますが、一応こういった機能があることを知っておくと良いでしょう。

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■スポットライト機能

Zoomの「スポットライト」機能は、会議やウェビナー中に特定の参加者を固定表示する機能です。ピン止めと異なり、複数人に設定できます。

全体で話し合う場合は、あまり向かないですが、セミナーなど一方的に伝える場面では、

などだけ表示させることができ、とても見やすいです。

状況に応じて、ホストとスポットライトの当たっている人を表示するフォーカスモードも併用すると良いでしょう。

ダイアログ。フォーカスモードを使用しますか?


■手話通訳ビュー

2023年前期ぐらいのアップデートで追加されました。

自由に大きさを変えられる、Zoomとは別の画面が表示されるため、手話が見やすいです。

注意点:

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03. Zoomミーティング参加者として参加する場合の設定

■ピン留め機能

Zoomの「ピン留め」機能は、ミーティング中に特定の参加者を固定表示する機能です。ピン留めされた参加者だけが表示され、大きく見れます。

スポットライト機能は、有料会員が作成したZoomミーティングでないと使用できないです(また設定できるのはホストまたは共同ホストです)。

参加者が個別に大きく表示させたい場合は「ピン留め」機能を使用することになります。手話通訳者が、読み取り通訳をする際、ろう者(手話話者)をピン留めすることもあります。


■字幕をONにする方法

Zoomの画面が小さい場合

詳細 > 字幕...

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Zoomの画面が大きい場合

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補足説明

字幕をオンにした時は、下記のメッセージが出ることがあります。ミーティングで話されている言語を選んでください。

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完全な文字起こしは、下記のような形です。文字起こしを開始した時から、全体を見返すことができます。

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■字幕表示をデフォルトにする

利用者側の設定です。

Zoomアプリ > 設定 > アクセシビリティ > 「字幕を常に表示する」にチェック

Zoomのスクリーンショット

■手話通訳ビューの表示

ホストが手話通訳ビューを有効にしており、手話通訳者の設定をした場合、「通訳」というボタンが表示されます。
このボタンを押すと手話通訳ビューが表示されます。

Zoomとは独立したウィンドウで、大きさも自由に変更できるため、見やすいです。
また、通訳が交代した場合もウィンドウが変わらない(見る場所が常に同じ)なことも利点としてあります。

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